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父親でも親権を取れるか
親権とは,親の子に対する財産管理権と,身上監護権です。
簡単に言うと,このお金と,生活の面倒をみるということです。
婚姻中は,共同親権と言って,両親ともに子に対して親権をもっています。
このことは別居中でも変わりません。
しかし,離婚時には,どちらの親が子の親権者となるかを決めなければなりません。
親権についてはよく争いになりますが,一般に親権は母親がとりやすいというイメージがあるようですが,父親が親権をとるころは難しいのでしょうか。
裁判所による真剣についてのごく一般的な判断傾向は次のとおりです。
まず,お子様の年齢に応じて変わってきます。
お子様が乳幼児から小学校高学年までの間は,母親が親権者となる場合が多いです。
これは,一般に子が小さいときには,父親よりも母親の愛情と監護が重要だと考えられているからです。
次に,お子様が小学校高学年から中学校までの年齢の時には,お子様にもよりますが,基本的には子供の意思が尊重されやすいといえます。
年齢的には,10歳以上で,概ね子の意思が尊重されるようになります。
そして,高校生以上になると,子供の意思がかなり尊重されるようになります。
これはなんとなくわかりやすいですね。
高校生が一方の親と一緒にいたいと言い張っている場合,よほどの事情がない限り,無理やり他方の親と一緒にできませんよね。
年齢以外では,現在の監護状況が重視されます。
虐待とかの問題がない限り,実際に養育している親が優先されることが多いといえます。
その他に,兄弟姉妹を一緒にとか,面会交流に消極的な当事者を不利に扱われることになります。
そう考えると,父親であっても,一律に親権を取れないというわけではありません。
子が父親と一緒にいたいという場合や,そもそも父親が子を監護していて,その環境で子が安定した生活を送っているような場合,父親が親権者とされることも禱文にあります。
横浜の離婚弁護士 細江智洋