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内縁の配偶者の法的地位
内縁関係にある配偶者は,法的にどのような立場にあるのでしょうか。
具体的な場面ごとに見ていきましょう。
まず,内縁関係にある当事者の一方が第三者が惹き起こした交通事故などによって,死亡した場合,内縁の他方当事者は,加害者に対して,固有の慰謝料請求権を有します。
固有の意味は,亡くなった人に代わって慰謝料請求をする(慰謝料請求権の相続)のではなくて,内縁の当事者本人の権利として請求することができるというような意味です。
民法711条が,配偶者等について固有の慰謝慮請求権を認めていますが,この規定を内縁関係にも準用されるのです。
ちなみに,「準用」の意味は,このブログの対象読者は法律を学ぶための学生ではないので(笑),説明を省きます。
また,ひき逃げなどの加害者不明の交通事故の場合に自賠責で保障請求が可能な被害者にも,内縁の配偶者が含まれることされています。
その他にも,交通事故等で損害を被った場合に,損害賠償にあたって被害者側の過失(落ち度)も考慮されるのですが,このときの被害者には,内縁の配偶者も含まれるとされています。
横浜の離婚弁護士 細江智洋