
Contents
年金制度(私的年金)について
離婚の際には,年金分割が問題となりますが,年金制度の解説をします。
年金には,国民年金,被用者年金,私的年金があります。
今日は私的年金について説明します。
私的年金の代表格は,企業年金です。
企業年金は,国ではなく,民間企業が従業員のために運営する年金制度です。
まずは,厚生年金基金というのがあり,厚生年金の被保険者で組織され,企業が独自の上乗せ給付をします。
次に,適格退職年金というのがあり,企業が生保会社や信託銀行に委託する退職年金制度です。
また,確定拠出年金というのもあり,掛け金を拠出して,その金額と拠出金の運用実績によって,将来受け取る年金額が変動する年金制度です。
そのほかに,確定給付企業年金という,予め受け取る年金額が決められている年金制度もあります。
以上の企業年金のほかに,国民年金基金という私的年金もあり,これは国民年金にしか加入できない自営業者等を対象として,上乗せ給付をする年金制度です。
さて,ここまで解説しておいてなんですが,これらの私的年金は,年金分割制度の対象とはなりません。
これらは,財産分与の際に考慮することになります。
横浜の離婚弁護士 細江智洋